エンタープライズセールスは、大規模な企業や公的機関を対象にした営業手法です。これらの組織は複雑な意思決定プロセスを持ち、多くの部署や関係者が関与するため、営業には深い理解と緻密な戦略が求められます。
契約までの道のりは決して簡単ではありません。何度も打席に立ち、泥臭く地道な努力を積み重ねる必要があります。エンタープライズセールスは、「ホームランはない。すべてがバントでつながる再現できないアート」と言われるほど、計画的かつ繊細なアプローチが特徴です。5年見越しての商談などもあり、遠い未来を見て自社プロダクトをまず認知してもらいます。
至高の領域、お前もエンタープライズセールスにならないか?僕はアポ専任だったから商談してないけども、僕の上司が大変そうに商談してましたわ。
エンタープライズセールスの業務内容
- ターゲット企業のリサーチと選定
- 業界動向や企業の財務状況、組織図などを分析し、自社製品がどのような価値を提供できるかを明確化します。
- ABM(アカウントベースドマーケティング)の手法を活用し、ターゲット企業を絞り込みます。
- 複数部署との関係構築
- 部署間の連携が複雑なため、調達部門、技術部門、経営層など、複数のキーマンと信頼関係を築く必要があります。
- 各部署の関心や優先事項を理解し、それに応じた提案を行います。
- カスタマイズされた提案型営業
- 顧客の具体的な課題や目標に合わせた高度にカスタマイズされた提案を行います。
- 単なる製品販売ではなく、顧客の事業全体に貢献するソリューションを提供します。
- 契約交渉とプロジェクト管理
- 高額で複雑な契約内容に対応するため、交渉やプロジェクト管理能力が求められます。
- 契約締結後もプロジェクトの進行を管理し、顧客満足度を向上させます。
- アフターフォローとアップセルの提案
- 成約後のサポートを徹底し、顧客満足度を維持します。
- 他部署への展開や追加商材の提案を通じて、LTV(顧客生涯価値)の最大化を目指します。
こうは書いてあるけど、もっと複雑です。あくまで上記に書いてあるのは薄めたカルピス。クライアントの担当の鶴の一声で変わるわけではないので数年に一度の大きな歯車の中で偶然リプレイスに携われた担当と営業なだけな気がします。個人のマンパワーで動くものじゃない。と伝われば
エンタープライズセールスの難しさと面白さ
難しさ
- 長いリードタイム
多くのステークホルダーが意思決定に関与するため、成約までに長期間を要します。最初の商談から5年後を見据えるなどはザラです。 - カスタマイズの要求
各企業独自の業務プロセスやルールに合わせた柔軟な対応が求められます。パッケージ営業の一番要望として答えにくい所です。 - 高い競争率
大規模な顧客には競合他社も多くアプローチするため、初回商談でRFPがあっても既存のサービス提供している競合先が手を加えていることが多いです。またVD(ボリュームディスカウント)なども先方からの要望が来ます。それでも出し抜くには競合以上の価値提供と自身がどこまで顧客に寄り添えるか?が鍵になります。
身も蓋もないけど、旧来の「飲み営業」なんて最強だよね。と思ってしまう。JTCと揶揄されるけど、やっぱり昔ながらの営業手法は強いよ。
面白さ
- 大きな達成感
複雑なプロセスを乗り越えた成約は、他にはない充実感を得られます。 - 安定した収益
解約率が低いため、継続的かつ安定した売上を確保できます。 - 広がる可能性
一度の成約で複数の部署や関連企業への展開が期待できるため、営業のスケール感を楽しめます。
2年越しアポ取れるだけでも脳汁ドバドバでる🧠💦
まとめ
エンタープライズセールスは、「再現できないアート」とも言える泥臭い営業活動の結晶です。複雑なプロセスを丁寧に進め、一つ一つのバントを繋ぎながら大きな契約を目指します。
この手法は、顧客の課題解決に深くコミットし、信頼関係を築くことで成り立ちます。時間と労力はかかりますが、その先に得られる成果と満足感は非常に大きいものです。
企業の成長に直結するエンタープライズセールスを成功させるためには、緻密な計画と実行力、そして顧客視点を持った姿勢が不可欠です。この再現性のない「アート」に挑むことで、企業としてのさらなる成長を実現しましょう。
確かにキャリアとしてFS(フィールドセールス)の次に歩むキャリアではありますが、あくまでメインエンジンのIS、FSがあってのできる施策、チームですのでそこは忘れてはならない。
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